布団なる石川博作の品々

タイトルに意味はない。ただただ石川博品の作品を紹介するのが今回の記事である。

 

 何事にも切欠は必要である。年末に発売された「先生とそのお布団」なる文庫が、思いの外よかったせいもあろう。あるいは、そろそろ記事を書かねばと重い腰を上げようと、年の暮れにもなって思い始めたせいやも知れぬ。そんな折に筆を執ったものであるから、今回の記事はまた一段と酷いものになるに違いない。実際には手に持ってはいないはずの筆までも投げ出しいたい気持ちにかられる。それが今年の年の暮れであった。(この文章にも意味はない。)

先生とそのお布団 (ガガガ文庫)

先生とそのお布団 (ガガガ文庫)

 

 この本は、作品を作るということを記した、ライトノベル作家石川博品」の自伝的私小説である。あるいは、「異世界転生 チート能力」の代わりに「我が家に 人語を解する猫」を武器に、真摯に作品を作るということを教えてくれる、”(物書に)なろう(人のための)”小説である。是非とも一握りの特別な人たちの背後にある「特別でない誰かが、特別でない作品を作ることの、特別さ」を感じて欲しい。

 また、この人の作品を読んだことのある人は、一度は感じたこともあるかもしれない。あるいは、この本を読んでいて、途中で思うかもしれない。「何でこの人はライトノベルを書いているんだろう?」と。 あるときは、ライトノベルで純文学パロディものをやらかしてみたり、この本では、作品を推敲する内容が、”今の”ライトノベル作家のソレではないこととか。その理由を含めて、これまでの作品の背景にあるものが題材とされているため、石川博品の作品が好きな人にとっては貴重かもしれない。

 また、ファンで知らなかった人には、朗報である。商業出版されなかった作品は、同人誌で出している。委託は基本的にCOMIC ZINらしい。そして私は、耳刈ネルリ拾遺をポチった。

 

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【感想】決定版はアニメ! オカルティック・ナインにゲームは不要な件について

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少し前にオカルティック・ナインってアニメあったの覚えてる?w
そのゲームが最近出たらしいんだよね

それでやってみたんだけどw
これ、ゲームいらなくねw

だってですよw
アニメの劣化ってwww
TRUEエンドがアニメそのままって、ゲームの意味なさ過ぎでしょ

はい、バサラーの皆様、どうぞ斬り斬りバッサリしてください。

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Fate/Grand Order 人理焼却式は非効率!?人類総エネルギー化事業は無駄ばかり。

スマホゲームのFate/goの1部完結を記念して、一番気になったことを記事にしてみました。

そういえば、年末の特番で、序章部分がアニメ化もされてましたね。

 

 

 

ちなみに、ネタバレを含みます。未プレイの方は注意してください。

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単行本が未だにでないマンガ

単行本が未だにでないながらも、楽しみにしているマンガを紹介したい。

そして、是非ともその単行本がでないことにがっかりしていただき、私の気持ちをわかっていただきたいと思うのだ。(一言で言って、サイテーである。

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仏教の辿った道も少年漫画の行く末と近いよね!?

仏教原始仏教から、上座部・大乗、新興宗教・密教って辿っていった流れって、少年漫画の行く末と大差ないよねっ!?って、はなし。

おおよそ過度な偏見や不確かな知識の上に立つ、ブッダファックなネタのため、ネタをネタとして受け取れる人のみ、読むといいよ。

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Caligula -カリギュラ-

ドーモ。デジヘッズの皆さん。キタクブです。

仮想空間に閉じ込められ未帰還者となった主人公たちが、心の傷をディソードという武器に変え、現実世界への帰還に挑む物語。PS Vitaのソフト「Caligula -カリギュラ-」を、今回はイントロダクションする。ペルソナのスタッフが関わったことが発覚し、真ペルソナの呼び声もあったやりこみゲーである。

Caligula -カリギュラ-

Caligula -カリギュラ-

 

既に読者の皆さんは、冒頭の文章からお気づきであろう。これはまともなレビュウではない。おふざけ重点である。シリアスなどアウト・オブ・アモーだ。シリアス重点な方にはお帰りいただくしかないのである。

カリギュラというタイトルは、禁止されるものほど、やりたくなる人間心理を表したカリギュラ効果からつけられている。しかし、それだけではない。カリグラと呼ばれた古代ローマ・ミカド、ガーイウス・ユーリウス・カエサルアウグストゥス・ゲルマーニクスの無慈悲な暴虐ぶりを思わせる要素が、このゲームには散りばめられているのである。無慈悲!

 

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STEINS;GATE 0

ファンディスクでは我慢できないオカリン好きのための作品

シュタインズ・ゲート ゼロは、シュタインズ・ゲートの続編・前日譚。シュタインズゲートに辿り着けなかったβ世界線で、岡部倫太郎が執念の鬼となるため、再び立ち上がるまでを描いた物語の公式外伝小説をベースにゲーム化されたものだ。

※注意:シュタインズ・ゲートがプレイ済みであることが必須な作品です。未プレイの方は完全にお断りになります。

そのため、未来を描いた作品ではないが、境界線上のシュタインズゲートに繋がる物語であるため、ファンディスクでは物足りなかったファンには満足できる作品となっている。ただし、注意して欲しい。この作品の全てはシュタインズゲートに辿り着くためにある。この作品のカタルシスは、全て境界線上のシュタインズ ゲートにある。

シュタインズゲートに辿り着けなかった物語であり、挫折と失敗の物語であり、敗北者の物語である。ここにカタルシスはない。あってはならない。そのカタルシスこそが、全ての成果が境界線上のシュタインズゲートなのだから。もし、シュタインズゲートの様なカタルシスを期待するだけの人間がいるなら、手にするべきではない。ましてや、カタルシスがシュタインズゲートの良さではないのだから。

逆に言おう。カタルシス的な展開に目を奪われがちだが、しっかりとあるシュタ インズゲートの良さがこの作品にはある。そして今回はそれが重要な要素ではないかと考えている。ただただ、前日譚を描くだけなら既に公式外伝小説がある。 それがゲーム化したことの答えではないだろうか。

さて、ネタバレを踏む覚悟があれば、各ルートの感想が書かれた続きを読んでいただこう。

 

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